月別アーカイブ: 2015年2月

自作4脚ロボットを作る!第6回「バッテリについて」

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こんにちは!ROBOSPOTの木内です。
 
第6回はバッテリです。パソコンやケータイにも使われている分、身近に感じるかと思いますが、自作のロボットに使うときは意外と気を使う部分です。使い方を間違えると破損し、最悪の場合発火することもあります。ここは十分な注意が必要です。

いきなり余談ですが、イントロダクションからここにいたるまで“バッテリー”ではなく“バッテリ”と書いています。これはJISに、英語発音で“3音以上の語には長音符(ー)を付けない”と規定されているためです。なので、コンピュータ、ラジエータ、コントローラといった標記になります。ただ読み方は“こんぴゅーたー”と長音で発音しています。まあ工学系のレポートや論文執筆時に気をつけたほうがいい、程度のことです。

さて本題です。バッテリはその内容物によって様々な種類に分かれます。が、全てのタイプに共通する内容もありますのでまずはそれから。

 

■性能の見方

電池の選定で注目するのは【電圧(セル数)】 【容量】 【放電能力】の3点でしょう。

電圧とは、ものすごくシンプルに言いますと、電気を流す力です。バッテリを選ぶ場合、ロボットに搭載するサーボにあった電圧を選択します。
例えば弊社製HVシリーズであれば9~12[V]で動作しますので、これにあう9V~12[V]のバッテリを選びましょう。バッテリの電圧値は中身の種類によってちがい、“セル”(電池でいう1本)と呼ばれる単位ごとに決まっています。「セル単位の電圧 × セル数」でバッテリの電圧が変わります。このセル数は後述するリチウム系バッテリで重要になってきます。

容量とは、バッテリの中に貯めることができる電気の量です(ものすごくシンプルに言いました)。850[mAh]であれば1時間に流し続けられる電流が850[mA]ということになります。サーボを動かすために必要な電流が1[ A] で1体に20個搭載しているとすると、動作には20[A]必要です。バッテリは850mAhですので0.85[A] ÷ 2[A] = 0.425 時間に戻すと約25分動作させることができる計算です。※実際は、動作によって電流が変化しますので使用可能時間は前後します。
ただし、バッテリによっては最低電圧が決まっているものがありますので、バッテリが空になるまで使えるのかよく確認し、コントロールボードの電圧カット機能を活用して安全に使用しましょう。

バッテリの放電能力は「その出力を流す」というものではなく、「繋がった回路から要求された電力を(定格出力を上限として)送り出す」といったものです。水路でたとえると、決してポンプでは無く、タンクに付いた蛇口とでも言えるということを覚えておくと良いでしょう。バッテリは必要な回路側の動作電圧さえ守れば、大容量のバッテリでも動作します。ただ闇雲に大容量バッテリを使うと、サイズ、重量、コストの面で無駄になりますので、目的に合ったものを選定するようにしてください。

リチウム系のバッテリですと、パッケージのラベルに20[C]、40[C]のような記載があります。これは、容量の20倍の電流を放電できるという意味で、850[mAh]だと17[A]の電流を流すことが可能です。

実際に性能の例を見てみましょう。弊社「ROBOパワーセルHV Dタイプ」の性能は「10.8[V] 800[mAh]」となっています。これは10.8[V]の電圧で0.8[A]の電流を1時間流し続けられる。という性能を示しています。つまりロボット側が1.6[A]を要求すれば、バッテリは30分持ちますよという性能になります。また、このバッテリは単4電池型のバッテリセルが9本束になっている形をしています。つまり1セルあたり1.2[V]のバッテリということになります。

ニッケル水素の場合、1セル1.2[V] × 9本(セル) = 10.8[V]となります。

リチウムフェライト(Li-Fe)
1セル3.3[V]ですので2セルで6.6[V]、3セルで9.9[V]です。

リチウムポリマ(Li-Po)
1セル3.7[V]ですので2セルで7.4[V]、3セルで11.1[V]です。

バッテリの種類によって電圧が違いますので注意が必要です。

 

■バッテリの種類

・Li-ion、Li-Po、Li-Fe(リチウムイオン、リチウムポリマ、リチウムフェライト)バッテリ

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リチウムを素材としたバッテリ郡です。リチウムイオン電池はノートパソコンやデジタルカメラにも使われている為、なじみがあると思います。現在のROBO-ONE本戦でも主流になっているバッテリです。
共通の特徴として、大容量でメモリ効果が少ない(よく誤解されている方がいらっしゃいますが全く無いわけではありません。)、放電特性が安定していて定格容量の数倍~数十倍の出力を発揮できる、そして良く燃える。ということが挙げられます。
リチウム系バッテリの充電は“バランス充電”と呼ばれる充電方法をとります。これはバッテリを構成しているセルをそれぞれ均等に充電していく方式です。そのため電源端子とは別にバランス端子がバッテリから伸びています。さらに定格容量の5倍程度の電流で充電できるものもある(全てではありませんし非推奨)ため、充電サイクル早くできます。ただ、専用の充電器でないと事故の恐れがあるため注意して下さい。
 非常に優秀なバッテリ郡で、小型のものでも十二分にロボットを稼動させられます。放電能力も高く、突発的に大出力が要求されても対応できるようになっています。
 ただし、特にLi-Poバッテリに顕著ですが、過充電、過放電による劣化、発火といった危険性があります。使用方法は商品の説明書にあるので間違わないように注意してください。弊社発売のLi-Feバッテリではこの点の耐久性が向上していますので、比較的安全にご使用いただけます。
 捨てるときは50%濃度の塩水に2週間ほど漬けて、内部の電解質を出し切ってから、電
池回収BOXなどの所定の場所に捨てるようにしてください。

・Ni-MH(ニッケル水素)バッテリ

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 Ni-Cdに変って登場したバッテリです。Ni-Cdに比べて充電可能容量が大きく、環境に対しても有害性が低い上、Ni-Cdバッテリと同じ電圧帯であるため、同じ機器でそのまま交換可能だったため、急速に置き換えが進みました。一般にはコンビニなどで売っている単3電池型のバッテリが有名ではないでしょうか。また安定性も高いことからハイブリットカーのバッテリもこのNi-MHバッテリが使われているようです。
 ※同じ“ニッケル水素”という読みでNi-H2バッテリというものがありますが、別物です。こちらは人工衛星などの蓄電装置として開発されたもので、まず一般では手に入りません。

・Ni-Cd(ニッカド)バッテリ
 ニッケル‐カドミウム系の材料が使われているバッテリです。放電の瞬発力が高く、放電の開始から終了直前まで安定した、電圧・電流値が得られることが特徴です。そのためモータなどの高出力用途に適しています。一昔前まではラジコンなどホビー用途でも主流名バッテリでした。
しかし、自然放電量が大きくメモリ効果も顕著に現れる上に、充電可能量も少なく、廃棄の際、含有しているカドミウムが環境に悪影響を与える為、主流ではなくなりました。
 ただし、低コストで生産できるため、今でも使用されています。

 

■使用上の注意をよく読んでからご利用ください。

前にも書きましたが、バッテリは使い方を間違えると重大な事故につながる場合があります。使用上のルールをよく理解したうえでご利用ください。

■こちらも合わせてご覧ください。

サポート記事『Li-Feバッテリーのメリットと注意事項』

サポート記事『KHR-3HV Li-POバッテリーのご利用について』

 

・ショート(短絡)は絶対にしない
電池の接点同士が直接つながってしまう現象をショート(短絡)といいます。こうなると、バッテリが使えなくなるだけでなく、発熱、発煙、発火につながりますので絶対にしてはいけません。特にバッテリの端子を変える場合など、電源線とGND線を同時に切ろうとすると、刃物を通じて短絡しますので注意して下さい。

・バッテリの種類に合った専用の充電器を使う
バッテリの種類によって充電方法や容量が異なります。必ずバッテリに合った充電器をご利用ください。
特にリチウム系のバッテリはバランス充電が必要ですので、この機能がある充電器を必ず選んでご購入下さい。

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Li-Fe / Li-Po用バランスチャージャー BX-10L

・充電容量以上のアンペア数では充電できない
まず、これを守らないとバッテリが火を噴きます。もしくは爆発します。動画共有サイトなどで「バッテリ 爆発」で検索をかけると、いろいろと危なっかしい映像を見ることができます。ぜひ一度見てみて下さい。バッテリに溜まる電気エネルギは結構バカにならない量が入っていると実感できます。

さて充電の話ですが、まずアンペア[A]は電流の単位です。そしてバッテリの充電容量単位標記は[mAh](ミリアンペアアワー)が一般的です。スマホの予備バッテリなどで知っている方も多いかもしれません。この単位の意味を考察すると「~[mA]の電流を1時間流せる(放電できる)」という意味になります。“ミリアンペア”なので1[A]は1000[mA]となります。
 実際の充電の際は、バッテリの充電容量が800[mAh]であれば、0.8[A]以下の電流で1時間以上充電する、という計算になります。つまり、“充電容量を守ると充電に1時間はかかる”ということになります。スマホの充電器は1~2[A]の出力ですが、最近のスマホの容量は2000[mAh]を超える容量なので時間がかかるわけです。充電の際はここが一番重要ですので、しっかりと確認して下さい。

・継ぎ足し充電は良くない(必ず放電してから充電する) ※ニッケル水素バッテリの場合
バッテリ(二次電池)は化学反応を使って電気を溜め、放出します。普通の電池との違いはこの化学反応が何回も繰り返し使えるという点です。さて、化学反応を使っているわけですから、これを途中で止め、かつ逆の反応を途中から始めるのは、全体に悪影響があるとイメージできるかと思います。ですので、バッテリは充電の前に放電をしておく必要があるということになります。
継ぎ足し充電をするとバッテリはメモリ効果という現象で、最大充電量から現在の充電量を差し引いた分、つまり今から充電する分しか使えなくなってしまいます。メモリ効果は一度完全放電して再充電(リフレッシュ)することである程度回復できますが、完全には元に戻らないため、注意が必要です。

リチウム系のバッテリは、このメモリ効果が少ない為放電せずに継ぎ足し充電が可能です。
※放電しすぎるとバッテリが破損しますのでご注意ください。

・調子が悪くなったらリフレッシュ ※ニッケル水素バッテリの場合
充電量が極端に減った、充電してるはずの分放電できないなどの場合にはリフレッシュが有効です。まず、完全放電したあと、容量よりも低い電流量でゆっくりと再充電します。これを何回か繰り返すと本来に近い性能を発揮できるようになります。これをバッテリのリフレッシュといいます。

・長期保存は少し充電して
 バッテリを長期間使わずに保存するときは、容量の半分程度を残して保管して下さい。充電容量いっぱいだと危ないです。ただ、完全に放電しきった状態で長期間放置すると、内部の化学物質が変質し、転極という現象でバッテリが使えなくなってしまいます。また、バッテリは何も接続せず、ただ置いておくだけでも放電していきますので、だいたい半分くらい充電して保管すると、自然放電での転極もさけられます。

バッテリについては以上です。
次回は「」のご紹介です!

乞うご期待!!

自作4脚ロボットを作る!第5回「パーツ選定」

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ロボットの部品は大きく「機械系」と「電装系」に大別できます。両方とも世の中にはさまざまな部品が販売されており、適切な部品選定が重要になってきます。

■作るか、買うか
まずはそもそも自作部品を使うのか市販品を購入するのかという話です。この基準は結構簡単で、次の2つに当てはまれば自作するより購入します。

1. そもそも自分で作れないもの(バッテリやコントロールボード等)
2. 作るより買ったほうがいいもの(ねじや軸受け等の規格品)

実際設計をしてみるとわかりますが、買えるものは買ってしまったほうが良いです。特に機械部品は自作よりほぼ確実に精度が出ていると考えられます。また、電装系は比較的自作でスペックを出せますが、こちらも部品同士の相性や技術的側面から購入できるのであれば買ってしまいましょう。
とにかくロボットの自作は結構労力がかかるものです。楽できるところは楽するようにすると長続きします。

さて、では実際どのように選定していくのか、簡単に紹介していきます。

 

■「機械系」について

・ねじ
 購入する規格品の代表格でしょう。細かい内容は前回の記事をご覧ください。

・軸受け(ボールベアリングなど)
 使う軸の太さを決めたらそれにあう軸受けを選定します。サイズ自体はJISやISOにより規格化されていますので、後はメーカのカタログを見つつ必要な性能のものを選定していきます。

名前が出てきたので、ここで【JIS】【ISO】について紹介します。

【JIS(じす)】
 日本工業規格(Japan Industrial Standards)という製品の規格です。一般にはJISマークで有名だと思います。日本の工業製品の寸法や耐久性、製図の方法、建築物の施工方法まで、工業の範囲内であらゆる事柄が企画化されています。ねじの径(M~など)を規定しているのもこのJISです。
 特に寸法が規格化されていますので、例えばJISにある軸径の軸(シャフト)には必ずそれに合う軸受けが存在する。その軸受けは、JIS通りの設置方法で設置すると性能をちゃんと発揮できる。というふうにJISにそって設計することで、さまざまな既成部品の恩恵を受けることが出来ます。
 ただ、JISの名称通り日本国内の工業規格ですので、次に紹介する国際標準のISOと統合が図られています。ちなみに“JIS規格”と言ってしまうと“日本工業規格規格”と言っているようなもので誤りです。

【ISO(あいえすおー、いそ)】
 国際標準化機構(International Organization for Standardization)という国際工業規格です。世界各国の規格標準化機関が参加し、策定しているもので、もちろん日本も参加しています。一般にはカメラの撮影感度の値(ISO6400)で有名ですね。
 この規格に沿うことで、例えばドイツで作られたねじが日本のナットにぴったり合う、といった具合に世界中の製品を取り扱えるようになります。

以上2つの規格が主にありますが、基本的にはJISに沿って製作すれば問題ないでしょう。JISの検索は日本工業標準調査会のホームページで可能です。

 

■「電装系」について

・バッテリ
 感覚的にわかりにくい要素が多いです。次回で細かく説明します。

・ボード、センサなど
 これらも数多く販売されています。特別な性能が要らない限り、使用サーボと同じメーカのものを使うと間違いが起こりにくいでしょう。必要であればホームページなどでデータシートを参照しながら確認していきます。

以上簡単に紹介しました。他にも様々な部品が販売されています。
何度も書きますが、購入ですむものは購入した方がいいでしょう。特に機械部品に関しては規格でサイズが決められているため、自作するフレームのほうを合わせていったほうがいい場合が多いでしょう。

ROBOSPOTのweb shopでもいろいろなパーツを取り扱っています!こちらもぜひご利用ください。

今回は以上です。
次回は「バッテリについて」ご紹介します!

乞うご期待!!!

自作4脚ロボットを作る!第4回「ねじと穴について」

こんにちは!ROBOSPOTの木内です。

ロボットの製作にねじは欠かせない要素です。サーボやフレームをガッチリと固定してくれます。
今回はそんなねじと、それを通す穴についてです。

■ねじの構造
ねじには棒に切る(形成する)「おねじ」と穴に切る「めねじ」があります。この二つがかみ合って間に挟まっているものを締め付けます。この締め付け固定のことを「締結」と呼びます。締結要素には、ねじ以外にもリベット、ピンなどがあります。

まずは「おねじ」を見てみましょう。

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「おねじ」は大きく分けて「ねじ頭」と「軸部」からできています。それぞれ細かく解説すると

【ねじ頭】
「おねじ」の頂点にある1段太い部分です。この部分で間に入る部材を「めねじ」側部材と挟みこんで固定します。ドライバやレンチでねじを回すのもこの部分です。
対応する工具の種類や形状でさまざまな種類があります。
そのため使う工具や使う場所のクリアランスを考えて形状を決めていきます。

【軸部】
ねじの細い部分で、ここにねじが切られます。軸のうち、ねじが切られていない棒部分を軸部と呼ぶときもあります。

【ねじ部】
軸部でねじが切られている部分のことです。特に軸部全体にねじが切られているものは全ねじといいます。また、ねじが切ってある部分のみの長さを「ねじ部長さ」といいます。

続いて「めねじ」です。
めねじは呼び径より小さい下穴にねじを切ることで形成します。もちろん規格品なので使用する「おねじ」と同じ呼び径のものしかあいません。

 

■寸法と用語
ねじにはいくつか特有の寸法があります。頭部形状とこれらの寸法、材質を指定することで、どんなねじを購入すれば良いか指定することができます。

【呼び径】
ねじの太さをあらわす規格寸法です(M2、M3など)。「おねじ」のねじ部外径とほぼ同じ値となります。

【首下長さ】
「おねじ」の軸部全体の長さのことです。必要な長さを確保しつつ、無駄な長さがないように決めます。

【ねじピッチ】
あるねじ山から次のねじ山までの距離のことです。通常は「並目」と呼ばれるものを使用します。市販のねじも特に記載がなければ並目ねじのことになります。他にも「細目」「タッピングねじ」「ユニファイねじ」などの種類があります。

【かみ合い長さ】
「おねじ」と「めねじ」のねじ部が実際にかみ合っている長さのことです。ねじ部とは違うものなので注意して下さい。

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番外:タッピングねじ
並目に比べねじピッチが大きめに取られたねじです。樹脂や木材などの下穴は空けられても「めねじ」が切れないような、やわらかい材料に対して使用します。並目の「めねじ」に入れると、ねじが壊れてしまいますので注意して下さい。

 

■ねじの強度
さて、ねじについていろいろと紹介してきました。ここからは設計に必要な強度に関する項目です。

まず、ねじの壊れ方には下のようなパターンがあります。

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もちろんどの壊れ方をしても物が固定できなくなりますし、最悪の場合部品ごと作り直さなければなりません。

ねじの強度は「材質」「太さ」「かみ合い長さ」で変化します。
上のパターンA,Bの壊れ方はねじの材質、呼び径の選定で防止します。

引張強度の計算式は下のようになります。
「材料の最大引張応力」×「ねじの有効断面積」=「ねじの引張強度」
せん断強度は上の結果を1/2することで概算可能です。
ここで有効断面積とは、ねじの呼び径によって決まるおねじの断面積のことです。

パターンCの壊れ方をする場合、かみ合い長さが短いということになります。例えば、ねじ部長さ10[mm]のおねじで厚さ4[mm]の板2枚を締結しようとすると、実際におねじとめねじがかみ合うのは2[mm]しかありません。これで壊れるときはもっと長いおねじを使う必要があるということです。

 

■穴について
では穴について。

部材をねじで締結するには「穴」が必要です。
ねじで締結される被締結材の穴は、通常ねじの呼び径より少し大きめの穴径で空けます(これをバカ穴といいます)。意外に思うかも知れませんが、同じ径の穴にはうまく挿入できないのです。これは工作精度によるもので、小さすぎると少しのずれで穴にねじが入らなくなり、大きすぎると締結してもガタつくようになってしまいます。
バカ穴は、使うねじの呼び径の10%増しの径にすると良いでしょう。

穴を空ける位置も重要です。部材の隅に寄せすぎると穴から千切れてきてしまいます。
そこで慣例的に、下穴もバカ穴も部材の隅から穴径と同じ分だけの余白を取っています。

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今回は以上です。
前回の材料についてと同様かなり端折っています(今回の内容だけで本1冊書けます)ので更に詳しい内容は書籍などを参照して下さい。

ではでは