自作4脚ロボットを作る!第5回「パーツ選定」

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ロボットの部品は大きく「機械系」と「電装系」に大別できます。両方とも世の中にはさまざまな部品が販売されており、適切な部品選定が重要になってきます。

■作るか、買うか
まずはそもそも自作部品を使うのか市販品を購入するのかという話です。この基準は結構簡単で、次の2つに当てはまれば自作するより購入します。

1. そもそも自分で作れないもの(バッテリやコントロールボード等)
2. 作るより買ったほうがいいもの(ねじや軸受け等の規格品)

実際設計をしてみるとわかりますが、買えるものは買ってしまったほうが良いです。特に機械部品は自作よりほぼ確実に精度が出ていると考えられます。また、電装系は比較的自作でスペックを出せますが、こちらも部品同士の相性や技術的側面から購入できるのであれば買ってしまいましょう。
とにかくロボットの自作は結構労力がかかるものです。楽できるところは楽するようにすると長続きします。

さて、では実際どのように選定していくのか、簡単に紹介していきます。

 

■「機械系」について

・ねじ
 購入する規格品の代表格でしょう。細かい内容は前回の記事をご覧ください。

・軸受け(ボールベアリングなど)
 使う軸の太さを決めたらそれにあう軸受けを選定します。サイズ自体はJISやISOにより規格化されていますので、後はメーカのカタログを見つつ必要な性能のものを選定していきます。

名前が出てきたので、ここで【JIS】【ISO】について紹介します。

【JIS(じす)】
 日本工業規格(Japan Industrial Standards)という製品の規格です。一般にはJISマークで有名だと思います。日本の工業製品の寸法や耐久性、製図の方法、建築物の施工方法まで、工業の範囲内であらゆる事柄が企画化されています。ねじの径(M~など)を規定しているのもこのJISです。
 特に寸法が規格化されていますので、例えばJISにある軸径の軸(シャフト)には必ずそれに合う軸受けが存在する。その軸受けは、JIS通りの設置方法で設置すると性能をちゃんと発揮できる。というふうにJISにそって設計することで、さまざまな既成部品の恩恵を受けることが出来ます。
 ただ、JISの名称通り日本国内の工業規格ですので、次に紹介する国際標準のISOと統合が図られています。ちなみに“JIS規格”と言ってしまうと“日本工業規格規格”と言っているようなもので誤りです。

【ISO(あいえすおー、いそ)】
 国際標準化機構(International Organization for Standardization)という国際工業規格です。世界各国の規格標準化機関が参加し、策定しているもので、もちろん日本も参加しています。一般にはカメラの撮影感度の値(ISO6400)で有名ですね。
 この規格に沿うことで、例えばドイツで作られたねじが日本のナットにぴったり合う、といった具合に世界中の製品を取り扱えるようになります。

以上2つの規格が主にありますが、基本的にはJISに沿って製作すれば問題ないでしょう。JISの検索は日本工業標準調査会のホームページで可能です。

 

■「電装系」について

・バッテリ
 感覚的にわかりにくい要素が多いです。次回で細かく説明します。

・ボード、センサなど
 これらも数多く販売されています。特別な性能が要らない限り、使用サーボと同じメーカのものを使うと間違いが起こりにくいでしょう。必要であればホームページなどでデータシートを参照しながら確認していきます。

以上簡単に紹介しました。他にも様々な部品が販売されています。
何度も書きますが、購入ですむものは購入した方がいいでしょう。特に機械部品に関しては規格でサイズが決められているため、自作するフレームのほうを合わせていったほうがいい場合が多いでしょう。

ROBOSPOTのweb shopでもいろいろなパーツを取り扱っています!こちらもぜひご利用ください。

今回は以上です。
次回は「バッテリについて」ご紹介します!

乞うご期待!!!